ホテルでの朝食：食べたくなる条件
お客様の習慣やその日の予定、身体が必要としているものに依りますが、優秀な栄養士は皆、朝食が一日で最も重要な食事であると言うでしょう。 バランスのとれた朝食は、その日1日のスタートを切るのに充分なエネルギーをもたらします。 それゆえこの食事をおろそかにすると、身体に制約や苦痛を強いることになります。
パリの3つ星、4つ星ホテルでは、平均12€から20€の範囲内で朝食の価格が設定されています。 価格は時として、交互に試してみたいという思いをかき立てます。例えば、パリの伝統的なビストロで「カウンターバー」に腰かけて朝食を取るなどです。
ビストロでの朝食：思い込みの良案
栄養学的にも経済的にも、カウンターバーでコーヒー、クロワッサン、オレンジジュースを取るのは、良案とは言えません。 なぜでしょう？
アングロサクソン系の人々は、1日のスタートを切るのに身体が塩を必要としていると知っています。 ベーコン、スクランブルエッグ、オムレツ、ソーセージ類は、体が朝必要とするスターターとしてのドーパミン生成に役立ちます。 脂肪もまた、朝食時に消化吸収されやすいものです。 1日に1個の卵を消費することで、心血管疾患のリスクが特別高まることはありません。
全粉パンや伝統的なミューズリーに含まれる「グリセミック指数」の低い糖分は、小麦粉で作られる白色パン、シリアルポップ、ジャムなどに含まれる糖分に比べると、安心して消費できます。
フルーツはジュース類を優先させたほうがいいでしょう。炭水化物の消化吸収速度を抑えるのに有利な繊維が含まれているからです。
ラージカップのカフェオレ、クロワッサン、オレンジジュースの朝食が体に良くないという正論を、これ以上リスト化するのはやめておきます。
朝食のお会計に関しては？
- ダブルエスプレッソ: 4€
- クロワッサン、またはパン・オ・ショコラ：1.3€
- フルーツジュース：4.5€
ここまでで約10€です。感じのよい場所かもしれませんが、得てして音がうるさく、急いで食事を済ませてしまいがちで、11時には空腹を感じてしまいます。
それではレストランや朝食専門店はどうでしょう？
もちろん交互に試すためには別の案もありますので、ここでは注目すべきアドレスを2つご紹介しましょう。 予算を調整するのはお客様自身です。
伝統的な朝食
まずは カフェ・ラザール。サン・ラザール駅の向かいに位置し、エリック・フレション（ブリストールのシェフだったにもかかわらず、ミシュランで3つ星獲得）により開設されたこのカフェは、パリを色濃く反映したコンセプトを提案し、配慮の行き届いた場所で取る「ヴィンテージ」ブレックファーストに最適です。 午前7時から11時まで、フランスの伝統を純粋を守り続けるクオリティの高い朝食を提供しています。
量の異なる最高品質のコーヒー（リストレット、エスプレッソ、デカフェイナート、3€）、ダブル（6€）、野菜、フルーツのフレッシュジュース（6.50€）といった選択肢です。 新鮮なパンのタルティーヌ、農場製の天然バター、ジャム、蜂蜜、またはバタークロワッサン、パン・オ・ショコラ（各3.50€）。
朝食セットは、ホットドリンク、フルーツまたは野菜ジュース、タルティーヌまたは菓子パンで10€。
ブランチをお好みの方に
シェ・クラウス、 14 Rue Jean-Jacques Rousseau、週末の午前9時半から午後5時まで。ドイツ語で朝食を意味する「Frühstück（フリューシュテュック）」のエスプリで、ブランチセット4種を16€から32€の価格帯でお楽しみいただけます。 例えば、「ル・フリューシュテュック」ブランチはホットドリンク、フレッシュフルーツジュース、パンの入ったバスケット、ハム、コンテチーズ、アサツキ入りフレッシュチーズ、その他数々のサプライズが詰まって32€です。 要予約。
(tel : +33 (0)1 42 33 55 10)
ホテルでの朝食：一通り見て回った後に戻る場所
以下の条件を満たしていれば、最終的にはこの選択が最適であるのは明らかです：
- 静かで、快適で、落ち着いた場であること。一般的にホテルの食堂はこれに当てはまります。
- 一通り揃い、バランスのとれたビュッフェが定期的に補充され、食品の質が保証されていること。
- サービスが行き届き、配膳の問題が考慮されていること。冷めた食事は、冷たいだけでなく悲しいものです。
- 適切な価格帯であること。
こうした方向性で、当ホテルが料理アドバイサーとともに朝食メニューを検討したのは、お客様に最大限ご満足いただけるようにというものです。
